大阪市西淀川区のGと申します。
かつて我が家は競売を経験しました。今となってはこのように自然に話せますが、当時は「人生のどん底」くらいの壮絶な日々でした。
住宅ローンの返済が原因で悩んでいる方にお伝えしたいのが競売の大変さです。競売にならずに済む良い方法がありますので是非参考になさってください。
目次
競売についての知識を持つことの大事さ
住宅ローンを組んでいる以上、競売のリスクは少なからず誰にでもあるものです。
しかし、どこか「自分には縁のない出来事」と思い、競売ついて深く知ろうとしていないのかもしれません。もちろん、住宅ローンを組む時点では競売にかからないように返していくのは大前提です。それに、「返せなくなるかも…」という後ろ向きな気持ちでマイホームを買う人はいませんよね。
そのため、いざ「住宅ローンを払えなくなった」と窮地に陥ったときには、競売の流れに身を任せてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、予備知識として「競売は大変なことだ」と知っておけば、私のように「人生のどん底」まで落とされなくても済むかもしれません。実際に経験した私だからこそ、競売の大変さは身に沁みました。
住宅ローンの返済に悩んでいる人に向けて解決の糸口になってもらえれば…と思い、競売の経験談を書いてみました。
郵便 無視 してしまったのが失敗
マイホームを買ってから数年ほどは順調に返済ができていました。しかし、会社の倒産という予想外のことが起こり、住宅ローンを払えない日々が続きました。自分では「滞納している」というよりも、「ちょっと待ってもらおう」程度の感覚でいたような気がします。
ただ、おそらく督促だろうというような郵便がたくさん届き、お金の工面をどうしようかと妻とも言い争いになることもありました。滞納に関係しているような郵便が届いても、精神的にもまいっていたこともあり、「後で見よう」と見ていなかったのがそもそものどん底の始まりでした。
競売を経験した人のなかには、私のような人も実際には多いのかもしれません。
競売で嫌だったのはプライバシー的なもの
そんななか、裁判所からの封書が届き、かなりびっくりして封をすぐさま開けたことを覚えています。これは無視してはいけない郵便だという感覚で中身を見たところ、なかには「競売開始決定」という文字が…。競売のために現況調査に来ると書かれていました。
現況調査では、裁判所の執行官のほか、評価額の算定のために不動産鑑定士も同行していました。現況調査をされたくないことで当日留守にする人もいるようですが、裁判所の権限で鍵屋が玄関の鍵を開けて、なかに立ち入られます。
私は留守にはせずに、当日はしっかり立ち会いましたが、家のなかのこまごましたところまで調べられました。部屋の内部を荒らされるわけではないですが、寝室や子ども部屋まで全部チェックされたのが恥ずかしいような悲しい気持ちになったことを記憶しています。
また、後からインターネット上に公開されるための写真も何枚か撮影されました。プライバシーをさらけ出すようなのは嫌だったのですが、競売にかかったのだから仕方のないことだと自分に言い聞かせた感じです。
任意売却を知っていれば…
競売開始の通知が来てから、あれやこれやと時間がたっていき、当時の時系列は自分の頭のなかでもあやふやなところが多いかもしれません。
ただ、後から知ったのが「任意売却という方法があった」ということです。
任意売却は、
- 競売よりも高値で売却できる
- 競売よりもプライバシーが守られる
- 引っ越し時期などの融通がきく
- 残りのローンの返済計画が立てやすい
など、競売と比べるとメリットがたくさんあります。
任意売却代表的なメリットとデメリット
もちろん、家がなくなることは共通していますが、競売のような後悔は少ないかもしれません。
我が家の競売の落札価格はかなり安く悔しかった記憶があります。でも、任意売却ならできるだけ市場価格に近く売却できたかもしれません。その分、その後の生活設計も立てやすかったのではと思います。
それに、競売のように周囲に「競売にかかった」というプライバシーが知られることもなく、普通の売却として進めることができたかもしれません。
今となっては後悔でしかありませんが、住宅ローンの支払いに悩んだタイミングでこのことを知っておければ良かったと感じています。