任意売却の体験談:夢のマイホーム

夫がリストラされた!

尼崎市在住の専業主婦Sです。夫と1歳になる子どもの3人暮らしです。

突然ですが、夫がリストラされました。

夫は坊ちゃん体質の世間知らずで、夫も私も今の大手の会社に就職すれば一生暮らしには困らないと思い込んでいました。順調に収入が増えることを見込んで住宅ローンを組んで家を購入しました。子どもも生まれることになったので、私は勤めていた仕事も辞めて、家に入ってしまいました。

しかし会社は業績が落ち込んで入社4年目にして早くもリストラ要員になってしまいました。ところが夫は「もっといい会社にすぐにでも就職できる」と言って、あっさりリストラを受け入れて退職してしまいました。しかし、このご時世、すぐに新しい就職先が見つかるはずもなく、就活はことごとく失敗。私自身もかつての勤め先をはじめとしていろいろと就活を試みましたが、1歳の子どもを抱えての就活はなかなかうまくは行きませんでした。そんな時、取引先の金融機関から一通の書状が送られてきたのです。

 

住宅ローンの督促状が来た!

それは住宅ローンの督促状でした。就活に手いっぱいで住宅ローンについてすっかり失念していたのですが、収入が途絶え、貯金も底をつき、住宅ローンが2か月以上滞納されていたのです。夫も私も顔色を失いました。なにしろ収入0なのですから、月々の住宅ローンなど払えそうもありません。

住宅ローンに困った私たちは、共通の友人を通じて、このような問題に詳しいという不動産業者を紹介してもらい、相談することにしました。

 

不動産屋Mさんとの出会い

我が家にやってきたその不動産屋さんは、どちらかと言えばビジネスライクに物事を進めるクールな感じのする人でした。名前はMと名乗りました。

彼は、私の想像通りあまり表情も変えずに話を切り出しました。

M :「銀行から督促状が来たということですが、今後も住宅ローンが払えないとなるとどうなるか、ご説明しましょう。住宅ローンの滞納が3か月を超えると、個人信用情報に金融事故情報として掲載されます。そして残りの住宅ローンの一括返済が請求されます」

私 :「個人信用情報に金融事故情報として掲載って、どうゆうことですか?」

M :「いわゆるブラックリストに載るということです。別のローンを組むことができなくなりますし、クレジットカードを作ることも出来なくなります」

私 :「それは困ります。それに残りの住宅ローンの一括返済って、分割払いも出来ないのに、一括払いなんかできるわけないじゃないですか」

私の訴えに対しても、Mさんは極めてクールに話を進めました。

M :「そうしますと、およそ1ヶ月後くらいに保証会社があなた方に代って、銀行に代位弁済を行うことになりますね」

私 :「代位弁済? その保証会社さんがうちらに代ってローンを払ってくれるわけですか。ラッキー。これで借金はチャラにできるんですね」

M :「甘い!」

Mさんは眼鏡をキラリと光らせながら言いました。

M :「保証会社がローンを立て替えてくれたので、借金の返済先が銀行から保証会社に代るだけです。あなた方は代位弁済された分を、保証会社に支払う必要があります。」

 

このままだと 競売にかけられる?!

M :「そしてこのまま滞納を続けると、最終的には競売になります。競売の売却益をローン返済に充てることはできますが、正直競売になるとデメリットが大きい。実際の市場価格のおよそ6~7割程度の値段で買い叩かれることが常ですので、結局あなた方の手元には多額の借金が残ることになります。その上で、あなた方はこの家から立ち退かなければなりません。あなた方はすでにブラックリストに載っていますから、新しい家を借りるのも難しくなります」

夫の顔はみるみると青ざめてきました。

 

任意売却は?

M :「競売回避の方法がないわけではありません。任意売却という方法です。住宅ローンの返済が残っている状態でも、金融機関の合意を得て家を売却できる方法です」

私 :「ローンが残っていても家を売ることが出来るんですか」

M :「ええ、出来ます。ただしこれにもデメリットはあります。まず任意売却が出来る期間が、滞納後3か月~1年以内と限られています。その間にある程度借金を弁済できる価格で家を売ることができればいいのですが、昨今は家余りの時代ですから、正直1年以内に相応の価格で買ってくれる買主を見つけることは難しいかもしれません」

話がここまで来る前に、すでに夫は生気なくうなだれていました。

私 :「それじゃ、八方ふさがりじゃないですか。どうすりゃいいんですか」

夫は目に涙を浮かべて呟きました。

私 :「この家でSちゃんと一緒に一生暮らせると思っていたのに」

この夫のつぶやきを聞いたMさんが、少し今までとは違う感じで言いました。

M :「あなた方はこの家を手放したくないのですね」

私たちはこの家を購入した幸せだった時のことを思い出して、こっくりと頷きました。

 

リースバックって?!

M :「それですと、リースバックという方法があります。任意売却専門の不動産会社や法人などに買主になってもらい、任意売却と同時に買主を大家、売り主を賃借人として賃貸契約を交わす方法です。この場合、任意売却後も引き続き住み続けることができます。もちろん家賃を支払うことになりますが、多額の借金のことを考えれば安く抑えることは可能です。その間、あなた方がきちんと地に足の着いた仕事をして、地道に収入を増やしていけば、今後もご家族でこの家に住むことができます」

 

夢のマイホーム

結局私たちは、このMさんのアドバイスに従い、リースバックという方法で家を任意売却したのです。地道に二人で出来る仕事をし、少しずつ借金を返済しながら、今もこの家に住んでいます。やはりこの家は、昔も今も私たちにとっては変わらない夢のマイホームなのです。

実は、このMさんは、任意売却専門の不動産屋さんだったのです。友達にも感謝です。

たとえ厳しいことを言われても、この人に出会えてよかったねと今も夫婦で話し合っています。

 

このような事例もあります。

任意売却の体験談:大阪市在住Aさんのケース

 

 

不動産の専​​門家

Ogawa.san

現役で不動産会社を経営しています。不動産の任意売却における長年のノウハウを持っています。住宅ローン滞納の悩みがある場合は悩まずにお問い合わせください!任意売却を重点に、ブログを運営しています。