豊中市在住のBと言います。
現在は平穏な日々を送っている私ですが、住宅ローンの支払いに苦しみ、泥沼にはまりそうな時期がありました。私が家を買ってから滞納するまで、そして任意売却を選んだ体験についてお話します。
目次
順風満帆だった30代
20代後半に転職した会社は業績も好調で、給料も転職前よりもアップし、仕事もプライベートも順調でした。転職の頃から私を支えてくれた現在の妻とは、30代に入ってから結婚。数年後に子どもが生まれることを機に「マイホーム 一戸建て購入」を考え始め、仕事も家庭も順風満帆でした。我ながらですが、絵に描いたような幸せな日々を送っていたと思います。
自分がうつ病になるなんて…
マイホーム 一戸建て購入をしてしばらくは、平穏な時間を過ごしていましたし、お金に困ったことはありませんでした。当然、住宅ローンの支払いが苦になることもなかったです。
ただ、その支払いが難しくなったのは40代に突入してから。仕事でつまずいてしまったことがきっかけです。勤続年数もが経つにつれ、いつの間にか部下もたくさん。自分がリーダーとして引っ張る側の人間になっていました。大きな仕事のたびにリーダーとしてみんなを引っ張っていかなければならず、なかなか上手くいかないことも増えました。
役職の重圧はかなりのもので、それが原因で、精神的な病を発症。「まさか自分が“うつ病”なんて…」、そんな気持ちでした。
ボロボロの精神状態は仕事を続けているうちは解消できるはずもなく、家族や上司とも話し合い、やむなく休職をしました。
業務に関連する精神病ということもあって、健康保険より傷病手当金が受給できたものの実際の給料の3分の2程度です。休職中もお金をもらえることはありがたいですが、本来の給料の額よりはグッと減った中から、さまざまな支払いをしなければならず、すぐに住宅ローンの支払いが困難になってしまったのです。
督促を放置してしまった
マイホーム購入のときには、自分が住宅ローンを滞納する日が来るとは思いもしませんでした。当初は「今の給料なら問題なく払える」と高を括っていたところがあり、「払えなくなったときのこと」は全く知識がなかったのです。
住宅ローンの支払いに困った我が家は、どんよりした雰囲気になり、「休職したからだ」と自分を責めてばかりいました。お互いの実家にも相談することを考えたのですが、どちらの親も片親で賃貸住宅暮らしですし、金銭的にお世話になることは現実的に無理でした。
休職後に収入が減ってからは貯金にも手をつけていたので、それがどんどん減ってしまうことにも焦りを感じていました。
住宅ローンが払えなくなると「競売で家を取られる!」という話はよく耳にしていましたが、他人事のように考えていました。しかし、自分の身に降りかかるなんて…。
実際にその立場に置かれて初めて「どうなるのだろう?」と調べても遅いのかもしれませんが、競売にかかったらどうなるのかを改めて調べたところ、強制的に家を取られるほか、「周りにバレる」「安く落札されるから多額の借金が残る」「引越し費用も残らない」など、自分にとっては恐ろしい事実ばかりが分かりました。
ただ、競売で家を取られない策として、同時に「任意売却」についても知ったのです。
任意売却だとしても、家は手放すことになります。でも、売却価格などについても普通の売却に近い条件で、売った後の新生活の費用も残してもらえるという安心感があります。競売で家を取られた後に新生活が送れないのは困りますよね。
そこで、家族ともよく話し合い、「家がなくなるのは仕方ない。でも、その後の生活を確保するためには、競売は何としてでも避けたい」と、任意売却を進めることにしたのです。
任意売却を選んだことは結果的に満足
精神的な病気でいたところの出来事だったため、家族の理解が得られたことが救いでした。
妻や子ども達も任意売却で手放すことに理解を示してくれ、私の代わりにあれこれと手続きをしてくれた妻には感謝です。何年も住んだ我が家を売ったことは悲しいことでしたが、結果的には任意売却を選んだことを後悔していません。
一時期、どんよりした雰囲気だった我が家も、今では新しい生活に向けて一丸となっています。
住宅ローンの滞納は、「誰にでも起こることだ」と改めて実感しました。任意売却は、自分だけでは進めることができません。家族の理解があってこそですが、何よりも「任意売却」に詳しい業者さんへの相談が大事だと実感しています。